■ソホ級フリゲート1隻(Soho Class Frigate)
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艦ナンバー未詳、1980年進水、1983年就役、東海艦隊所属と推定 |
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満載排水量:1,645t(1,845t?) |
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大きさ:73.8m(全長)×15.5m(全幅)×3.8m(喫水) |
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機関:ディーゼル・エンジン2?、2軸、(ジェーン年鑑は15,000bhp、NICFは16,000bhp) |
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最大速度:23〜27kt |
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武装1:100mm艦砲×1門、37mm 2連装×2門、30mm 2連装×2門、25mm 2連装×2門 |
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武装2:スティックス艦対艦ミサイル×4、RBU-1200対潜ロケット5連装発射管×2 |
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レーダー:Square Tieミサイル標的獲得、Drum Tilt射撃統制レーダー |
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乗務員:190名(FM34-71は90名) |
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原生産国:北朝鮮羅津造船所 |
ソホ級フリゲートは、排水量基準で羅津級より少し大きいが、全長は30m程度短い。ソホ級は、多少実験的な双胴船形態(Twin Hull Design/Catamaran)を持っている。海に出港する場合が余りなく、追加建造も行われていないのを見ると、設計上の欠陥があるようだという評価を受けている。90年代中葉から再び海上出港が増していることから、持続的な改良作業が行われているようである。
ソホ級が持つ最も大きな価値は、北朝鮮海軍の艦艇中でほぼ唯一のヘリ着陸が可能なことである。戦闘艦としては、多少得意な双胴船形態で作った理由も、ヘリ着陸を容易にするためのようである。北朝鮮がMI-14対潜ヘリ5〜8機を保有している説があるが、万一、このような説が事実ならば、これら対潜ヘリを搭載できるだろう。
ソホ級が配置されているが、西海に配置されているかに対しては、直接的に言及した公開資料がないが、羅津造船所で建造された点を考慮すれば、東海艦隊に配置されたものと推定される。
ソホ級の基本的な諸元に対して知られている内容は、10余年間ほぼ変化がないが、90年代中葉を基点に少しずつ新しい数値が紹介されている(下表参照)。
出所 | 標準/満載排水量 | 大きさ | エンジン | 軸 | 速度 |
ジェーン年鑑92〜93 | 1,600/1,845t | 75.0×15.0×3.8m | 2、ディーゼル、15,000hp | 2軸 | 27kt |
ジェーン年鑑94〜95 | 1,600/1,845t | 75.0×15.0×3.8m | 2、ディーゼル、15,000hp | 2軸 | 27kt |
ジェーン年鑑96〜97 | ?/1,645t | 73.8×15.5×3.8m | 2、ディーゼル、15,000hp | 2軸 | 23kt |
Conway's 47〜95 | 1,600/1,845t | 75.0×15.0×3.8m | 2、ディーゼル、15,000hp | 2軸 | 27kt |
北朝鮮ハンドブック 1997 |
− |
73.8×15.5×3.7m |
− |
− |
23kt |
Combat Fleets 90〜91 | 1,600/1,845t | 75.0×15.0×3.8m | 2、ディーゼル、? | 2軸 | 27kt |
Combat Fleets 98〜99 | 1,600/1,845t | 75.0×15.0×3.8m | 2 or 4、ディーゼル、? | 2軸 | 27kt |
Combat Fleets 2K〜01 | 1,600/1,845t | 73.8×15.5×3.8m | 2 or 4、ディーゼル、16,000bhp | 2軸 | 25kt |
ソホ級が100mm56口径長B-34 DP-2艦砲1門を装着しているのは、全ての資料が一致している。その他艦砲の武装状態に対しては、資料により偏差があった。しかし、最近の資料では、全て同一の内容(37mm 2連装×2、30mm 2連装×2、25mm 2連装×2)で一致している。
出所 | 艦砲装着状態 |
ジェーン年鑑92〜93 | 100mm×1、37mm 2連装×2、、25mm 4連装×1 |
ジェーン年鑑94〜95 | 100mm×1、37mm 2連装×2、、25mm 4連装×1 |
ジェーン年鑑96〜97 | 100mm×1、37mm 2連装×2、30mm 2連装×2、25mm 2連装×2 |
Conway's 47〜95 | 100mm×1、37mm 単装×2、、25mm 2連装×2 |
北朝鮮ハンドブック 1997 | 100mm×1、37mm 2連装×2、30mm 2連装×2、25mm 2連装×2 |
Combat Fleets 90〜91 | 100mm×1、37mm 2連装×1、、25mm 2連装×2 |
Combat Fleets 98〜99 | 100mm×1、37mm 2連装×1、、25mm 2連装×2 |
Combat Fleets 2K〜01 | 100mm×1、37mm 2連装×2、30mm 2連装×2、25mm 2連装×2 |
この外に、スティックス対艦ミサイル発射機4基、RBU-1200対潜ロケット発射機5連装×2基等が設置されている。
ソホ級に装着されたレーダーは、Square Tieレーダー、Drum
Tiltレーダー(AK-230射撃統制)、制式名未詳の航海用レーダー等、3種類である。『Jane's Fighting
Ships』96〜97年版では、このSquare Tieレーダーを対空用として紹介したが、主用途は、スティックス・ミサイル標的獲得用だろう。
『Jane's Fighting Ships』96〜97年版によれば、羅津級に装着されたRW-23は、ソホ級にも装着されているという。しかし、『Guide
to the Combat Fleets of the World』では、関連内容が確認されない。
ソホ級に装着されたソナーは、MG-10又はStag Hornと知られている。
最終更新日:2003/05/25